「第一種と第二種、どちらを受ければいい?」は受験前に最も多い質問です。この記事では、判断基準を先に示し、違いを表で整理します。
この記事で学べること
- 第一種と第二種の試験内容・対象業種・難易度の違い
- 自分がどちらを受けるべきかの判断基準
- 迷ったときの決め方(将来の異動・転職まで考える)
まず結論
どちらが必要かは、勤務先の業種で決まります。建設業・製造業・医療業・運送業など13業種は第一種等が必要です。それ以外の業種では第二種でも選任できます。迷ったら、全業種で使える第一種を選びましょう。
30秒でわかる違い早見表
| 比較項目 | 第一種 | 第二種 |
|---|---|---|
| 対象業種 | すべての業種 | その他の業種(労働安全衛生規則第7条に基づく区分) |
| 問題数 | 44問 | 30問 |
| 試験時間 | 3時間 | 3時間 |
| 合格率 | 約47% | 約49% |
| 難易度 | やや難しい | やや易しい |
| 必要勉強時間 | 80〜100時間 | 50〜70時間 |
| 有害業務の出題 | あり(10問) | なし |
試験内容の違い
第一種の科目構成(44問)
| 科目 | 問数 | 内容 |
|---|---|---|
| 関係法令(有害業務) | 10問 | 有機溶剤・特化物規則など有害業務の法令 |
| 関係法令(有害業務以外) | 7問 | 衛生管理者選任・健康診断・衛生委員会等 |
| 労働衛生(有害業務) | 10問 | 有機溶剤・局所排気・粉じん・騒音等 |
| 労働衛生(有害業務以外) | 7問 | 温熱環境・照度・健康管理等 |
| 労働生理 | 10問 | 人体の構造・機能 |
第二種の科目構成(30問)
| 科目 | 問数 | 内容 |
|---|---|---|
| 関係法令 | 10問 | 有害業務以外の法令のみ |
| 労働衛生 | 10問 | 有害業務以外の内容のみ |
| 労働生理 | 10問 | 人体の構造・機能(第一種と同じ) |
第二種は有害業務に係るものを除いた科目構成のため、有機溶剤・特定化学物質・局所排気装置などを覚える必要がありません(公式表現:「労働衛生(有害業務に係るものを除く)」「関係法令(有害業務に係るものを除く)」)。その分、勉強量は大幅に少なくなります。
どちらが必要かは「業種」で決まる
選任できる種別は、労働安全衛生規則第7条の業種区分で決まります。対応は次のとおりです。
| 業種区分 | 必要な種別 |
|---|---|
| 建設業・製造業・医療業・運送業など、下記※の13業種 | 第一種等が必要 |
| 情報通信業(IT)・金融保険業・卸売小売業・飲食店・宿泊業・各種サービス業・教育・学術研究機関 など | 第二種でも選任できる |
※第二種で選任できない13業種(=第一種等が必要):農林畜水産業/鉱業/建設業/製造業/電気業/ガス業/水道業/熱供給業/運送業/自動車整備業/機械修理業/医療業/清掃業(労働安全衛生規則第7条)
※業種区分は事業場の実態で判断されます。迷う場合は、会社または所轄の労働基準監督署・労働局に確認してください。
よくある勘違い
✕ 第二種があれば、どの業種でも選任できる
〇 13業種は第一種等が必要。第二種で選任できるのは「その他の業種」だけ。まず自分の職場が13業種に当たるかを確認しましょう。
あなたに合った選び方
第一種を選ぶべき人
- 建設業・製造業・医療業・運送業など、第二種で選任できない業種に勤めている
- 将来的に転職・異動の可能性がある
- 会社から第一種の取得を求められている
- 「どうせ取るなら上位資格を」と考えている
第二種でOKな人
- 情報通信・金融・小売・サービス業など「その他の業種」に勤めており、転職の予定もない
- できるだけ短い学習時間で合格したい
- 職場の業種区分が第二種の対象と明確に分かっている
迷ったら第一種を選ぶ
第一種は、第二種で選任できる業種を含め、すべての業種で選任できます。第二種の取得後に第一種が必要になると、受け直しの手間と費用がかかります。異動や転職の可能性があるなら、最初から第一種が合理的です。
よくある勘違い
✕ 介護施設や倉庫は「サービス業っぽい」から第二種でよい
〇 業種区分は事業場の実態で判断され、医療業などに当たる場合は第一種等が必要。迷ったら、会社または所轄の労働基準監督署・労働局に確認しましょう。
確認問題
Q. 病院(医療業)で衛生管理者を選任する場合、第二種免許で足りるでしょうか?
答えを見る
現場ワンポイント
安全衛生診断では、同じ会社でも工場は製造業、本社は「その他の業種」と区分が分かれる例によく出会います。業種区分は会社単位ではなく、事業場単位で判断されるためです。自分の勤務地がどの区分かを起点に考えると迷いません。
今日のポイント
- どちらが必要かは業種で決まる。13業種は第一種等、それ以外は第二種でも選任できる
- 試験は第一種44問(有害業務あり)・第二種30問。学習量は第一種が多い
- 迷ったら全業種で使える第一種。異動・転職にも備えられる
受ける種別が決まったら、次は受験資格の確認です。【完全ガイド】衛生管理者試験の受験資格と申し込み方法で手順を確認できます。学習計画は衛生管理者試験 3ヶ月合格スケジュールが参考になります。
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✍️ 筆者について
衛生管理者のトリセツ編集部は、労働安全衛生分野の実務に携わる専門家チームです。安全衛生の現場経験をもとに、受験対策から資格取得後の実務まで、正確で役立つ情報を発信しています。詳細は プロフィール をご覧ください。
⚠️ 本記事は執筆時点の法令・制度・公式情報をもとに作成しています。最新情報は厚生労働省・公益財団法人 安全衛生技術試験協会等の公式情報をご確認ください。
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